真理子 選

1 切除せし一腑良好初桜 山畑洋二
9 又の名を三角公園桜散る ひさ子
17 白百合や苛めし人を見舞ひけり 玖理夢
28 鞦韆や明日に漕ぎ出す膝小僧 原洋一
36 地に響く砲丸の音山笑ふ ひろし
47 風光るスカイバスより降る英語 としお
55 初燕洋品店はセール中 白石照子
57 花屑を付け自転車の修道女 ひさ子
73 遠桜眺め老老介護かな 弥太郎
100 千段をのぼる山寺ほととぎす 浜冬子

原洋一 選

24 海女を継ぐ臍ピアスやめ茶髪やめ 近藤周三
50 たんぽぽの絮ふはり明日旅立つ子 春よ来い
52 十年の捨て句の嵩や亀鳴けり 山崎正憲
64 膝折つて子を抱きしめん菖蒲の湯 浜冬子
72 葉わさびとぬる燗と寡黙な友と 春よ来い

金澤晋治 選

7 鈴の音を五線譜に置き春惜しむ 近藤周三
18 春の星ペアーリングのゆるくなり 真理子
20 ボート部の声の飛び交ふ朝桜 浜冬子
55 初燕洋品店はセール中 白石照子
67 思ひがけぬ着信履歴春動く としお

山畑洋二 選

15 乳母車押す父親に花吹雪 今村弘子
59 遠足が遠足に会ふ動物園 玖理夢
70 沈丁花ベンチの話切りも無く 梦二
88 見はるかす劔を磨く雪解水 金澤晋治
100 千段をのぼる山寺ほととぎす 浜冬子

高宮靖 選

14 菜の花や乳母車押す若夫婦 ひろし
19 のどけしやきいきいと鳴る三輪車 としお
56 陽炎を雀の群の啄めり ひろし
82 蒲公英に窪み貸したる老樹かな としお
86 脱ぐやうにお玉杓子の生まれけり 山崎正憲

天野ひろ子 選

19 のどけしやきいきいと鳴る三輪車 としお
55 初燕洋品店はセール中 白石照子
59 遠足が遠足に会ふ動物園 玖理夢
93 龍笛の音色気高し花月夜 春よ来い

玖理夢 選

8 風光り別れの銅鑼の響く島 春よ来い
28 鞦韆や明日に漕ぎ出す膝小僧 原洋一
49 春昼や字幕の語る西部劇 高宮靖
60 異国語の飛び交ふ五条駅うらら 真理子
69 気候変動疫病戦火花万朶 原洋一

山崎正憲 選

2 鯉放つ湖を濁して葦の角 牧野桂一
18 春の星ペアーリングのゆるくなり 真理子
49 春昼や字幕の語る西部劇 高宮靖
79 足湯して悩みを聞いて新教師 近藤周三
80 郭公やころころ笑ふ膝小僧 浜冬子

白石照子 選

34 鯉のぼり目がけてランドセル戻る 玖理夢
46 登仙に未だ及ばぬ揚雲雀 金澤晋治
82 蒲公英に窪み貸したる老樹かな としお
100 千段をのぼる山寺ほととぎす 浜冬子
102 うららかやキリンが雲を舐め取りて 真理子







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牧野桂一 選

7 鈴の音を五線譜に置き春惜しむ 近藤周三
25 蝮草千の平家の翳潜む 金澤晋治
30 浪除けと聞く原生の椿径 ひさ子
86 脱ぐやうにお玉杓子の生まれけり 山崎正憲

矢野敬和 選

17 白百合や苛めし人を見舞ひけり 玖理夢
64 膝折つて子を抱きしめん菖蒲の湯 浜冬子
81 春耕や鍬に楔を叩き込む 原洋一
86 脱ぐやうにお玉杓子の生まれけり 山崎正憲
99 競り負けしグラフの貼られ啄木忌 近藤周三

としお 選

22 空つぽの船の機関庫燕来る 牧野桂一
59 遠足が遠足に会ふ動物園 玖理夢
80 郭公やころころ笑ふ膝小僧 浜冬子
91 かしましや海女の女子会磯かまど 小俳子
95 半身を花粉塗れに虻の昼 ひさ子

小俳子 選

27 入社式多き日本の万愚節 春よ来い
28 鞦韆や明日に漕ぎ出す膝小僧 原洋一
36 地に響く砲丸の音山笑ふ ひろし
52 十年の捨て句の嵩や亀鳴けり 山崎正憲
97 麦秋の空へ伸びゆくクレーン車 天野ひろ子

梦二 選

11 花吹雪呵呵大笑の鬼瓦 山崎正憲
13 写真館の窓に一鉢シクラメン 小俳子
20 ボート部の声の飛び交ふ朝桜 浜冬子
28 鞦韆や明日に漕ぎ出す膝小僧 原洋一

浜冬子 選

50 たんぽぽの絮ふはり明日旅立つ子 春よ来い
52 十年の捨て句の嵩や亀鳴けり 山崎正憲
59 遠足が遠足に会ふ動物園 玖理夢
60 異国語の飛び交ふ五条駅うらら 真理子
66 初蝶の翅より軽しエアメール 天野ひろ子

弥太郎 選

6 枕辺に母の一筆春灯し 天野ひろ子
22 空つぽの船の機関庫燕来る 牧野桂一
70 沈丁花ベンチの話切りも無く 梦二
100 千段をのぼる山寺ほととぎす 浜冬子

中野弘子 選

6 枕辺に母の一筆春灯し 天野ひろ子
35 春眠の手元より落つホトトギス 弥太郎
82 蒲公英に窪み貸したる老樹かな としお
93 龍笛の音色気高し花月夜 春よ来い

ひさ子 選

7 鈴の音を五線譜に置き春惜しむ 近藤周三
22 空つぽの船の機関庫燕来る 牧野桂一
23 親子連れ多き公園木の芽風 山畑洋二
49 春昼や字幕の語る西部劇 高宮靖
60 異国語の飛び交ふ五条駅うらら 真理子

石川順一 選

9 又の名を三角公園桜散る ひさ子
48 松の花亀の甲羅の如きビル 天野ひろ子
56 陽炎を雀の群の啄めり ひろし
70 沈丁花ベンチの話切りも無く 梦二
99 競り負けしグラフの貼られ啄木忌 近藤周三







第272回冬野インターネット俳句会 選句結果発表(令和7年4月)

○44番 は類似句につき取消します。