小俳子 選

12 そよ風のときに騒めく芒原 ひろし
23 加賀富士へ一直線の苅田道 山畑洋二
28 暮の秋琵琶湖静かに陽を納む 梦二
37 松手入妻が呉れたる90点 近藤周三
58 捕らえたるばつた土産に猫帰宅 村山羊

梦二 選

7 爽やかに席譲る児のはにかみて 村山羊
20 秋冷の沓音ひびく石畳 天野ひろ子
33 鳥渡る好きな絵の具を塗り重ね 牧野桂一
62 柿日和ぶらり肥前路窯巡り 天野ひろ子
74 ひと刷毛の白伸びやかに秋の雲 村山羊

玖理夢 選

3 継がぬとか継ぐとか告げず夜なべかな 原洋一
21 秋麗の山野を銀の集乳車 イヲ
29 手のひらに丹精を見る今年米 原洋一
52 みな無言猿対策の座の残暑 近藤周三
110 ロボットの運ぶデザート神の留守 浜冬子

天野ひろ子 選

23 加賀富士へ一直線の苅田道 山畑洋二
56 小鳥来るマルコポーロと云ふ紅茶 山崎正憲
58 捕らえたるばつた土産に猫帰宅 村山羊
92 堰越ゆる水に力や蛇笏の忌 山崎正憲
96 ビル街の影の長短秋意濃し 山畑洋二

としお 選

21 秋麗の山野を銀の集乳車 イヲ
36 小流れに戯れ止まず黄鶺鴒 白石照子
54 雲少し遊ばせてゐる良夜かな ひさ子
72 総髪の僧の辻立ち初時雨 梦二
96 ビル街の影の長短秋意濃し 山畑洋二

ひさ子 選

27 太腿の筋肉凛々しばつた跳ぶ 村山羊
29 手のひらに丹精を見る今年米 原洋一
45 引退の弁途中まで爽やかに としお
88 とほくより鬼を呼ぶこゑ大花野 イヲ
92 堰越ゆる水に力や蛇笏の忌 山崎正憲

中野弘子 選

17 粗炊きの小骨の刺さる夜寒かな 浜冬子
25 呆然とドローン見やる捨案山子 高宮靖
54 雲少し遊ばせてゐる良夜かな ひさ子
63 盗塁の成功率や鵙の声 玖理夢
107 想夫恋雨降る中に虫の声 ひさ子

津田富子 選

1 お前には飽きた冷めたと林檎食む 玖理夢
17 粗炊きの小骨の刺さる夜寒かな 浜冬子
43 午後からの編集会議秋時雨 玖理夢
58 捕らえたるばつた土産に猫帰宅 村山羊
106 晩秋の雲吹き飛ばす満塁打 天野ひろ子

今村弘子 選

7 爽やかに席譲る児のはにかみて 村山羊
16 美容師のおしやべり尽きぬ秋時雨 真理子
41 秋の蝶いのちの今を舞ひにけり 高宮靖
75 鶴の来て村にロケ隊どつと着く 近藤周三
83 易者の灯小さく良夜を点しけり 津田富子

イヲ 選

33 鳥渡る好きな絵の具を塗り重ね 牧野桂一
40 無花果の皮の危ふさ子は未婚 原洋一
56 小鳥来るマルコポーロと云ふ紅茶 山崎正憲
59 秋夕焼白き五橋に藍の海 春よ来い
92 堰越ゆる水に力や蛇笏の忌 山崎正憲

石川順一 選

21 秋麗の山野を銀の集乳車 イヲ
43 午後からの編集会議秋時雨 玖理夢
58 捕らえたるばつた土産に猫帰宅 村山羊
94 御代りのカレー山盛り秋渇き 高宮靖
108 船上の巨大網から鰯吐く 今村弘子










真理子 選

13 多彩なるマカロンの店蔦紅葉 春よ来い
17 粗炊きの小骨の刺さる夜寒かな 浜冬子
36 小流れに戯れ止まず黄鶺鴒 白石照子
40 無花果の皮の危ふさ子は未婚 原洋一
52 みな無言猿対策の座の残暑 近藤周三
74 ひと刷毛の白伸びやかに秋の雲 村山羊
80 歩かねば勿体なしの秋日和 ひさ子
88 とほくより鬼を呼ぶこゑ大花野 イヲ
100 望郷の窓に頬杖良夜かな 津田富子
101 目ん玉にメス入れにけり涼新た 近藤周三

高宮靖 選

3 継がぬとか継ぐとか告げず夜なべかな 原洋一
38 かけっこの園児追ひ抜く赤とんぼ 今村弘子
76 爽やかや撥を自在にビブラフォン ひろし
100 望郷の 窓に頬杖良夜かな 津田富子
104 秋晴やすれ違ふ歩の軽ろくなる 真理子

山畑洋二 選

7 爽やかに席譲る児のはにかみて 村山羊
32 手を借りて一寸冒険通草取る ひさ子
38 かけっこの園児追ひ抜く赤とんぼ 今村弘子
56 小鳥来るマルコポーロと云ふ紅茶 山崎正憲
91 駅頭に黄色き声や赤い羽根 小俳子

原洋一 選

30 推敲の虫の夜となる机上かな 浜冬子
56 小鳥来るマルコポーロと云ふ紅茶 山崎正憲
92 堰越ゆる水に力や蛇笏の忌 山崎正憲
100 望郷の 窓に頬杖良夜かな 津田富子
110 ロボットの運ぶデザート神の留守 浜冬子

村山羊 選

29 手のひらに丹精を見る今年米 原洋一
34 文香に繙く古典秋ともし 春よ来い
36 小流れに戯れ止まず黄鶺鴒 白石照子
41 秋の蝶いのちの今を舞ひにけり 高宮靖
49 産土を忘れず咲けり彼岸花 天野ひろ子

ひろし 選

17 粗炊きの小骨の刺さる夜寒かな 浜冬子
23 加賀富士へ一直線の苅田道 山畑洋二
24 十月や駅に改正時刻表 小俳子
74 ひと刷毛の白伸びやかに秋の雲 村山羊
92 堰越ゆる水に力や蛇笏の忌 山崎正憲

山崎正憲 選

29 手のひらに丹精を見る今年米 原洋一
34 文香に繙く古典秋ともし 春よ来い
72 総髪の僧の辻立ち初時雨 梦二
83 易者の灯小さく良夜を点しけり 津田富子
93 橡の実を手中に鳴らす別れかな 牧野桂一

牧野桂一 選

8 十月や笑ふカボチャがそこかしこ 小俳子
20 秋冷の沓音ひびく石畳 天野ひろ子
40 無花果の皮の危ふさ子は未婚 原洋一
78 蜘蛛の囲の未完地球は自転せり 山崎正憲
92 堰越ゆる水に力や蛇笏の忌 山崎正憲

白石照子 選

25 呆然とドローン見やる捨案山子 高宮靖
29 手のひらに丹精を見る今年米 原洋一
44 大観音像を傾げて鰯雲 山畑洋二
53 転ぶ泣くまた立上がる運動会 ひろし
92 堰越ゆる水に力や蛇笏の忌 山崎正憲

浜冬子 選

38 かけっこの園児追ひ抜く赤とんぼ 今村弘子
49 産土を忘れず咲けり彼岸花 天野ひろ子
69 父母の墓のみの故郷やちちろ鳴く 原洋一
78 蜘蛛の囲の未完地球は自転せり 山崎正憲
92 堰越ゆる水に力や蛇笏の忌 山崎正憲








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